昨今、闇バイトによる強盗事件などが多発する中、戸建て住宅への防犯カメラ設置への関心が高まっています。大手通販サイトや家電量販店では、電源配線工事が不要なソーラー・バッテリー電源の防犯カメラが、数千円から1万円台という比較的手頃な価格で販売されています。

このような電源工事不要の防犯カメラは、専門業者に依頼せずDIYで簡単に設置できるため、低コストで手軽に防犯対策を講じることができる点が大きなメリットです。しかし、その一方で、使用にはいくつか注意が必要です。

① 安定した録画ができない可能性

ソーラー・バッテリー電源の防犯カメラは、照明器具などにも使われる人感センサーを搭載しています。人体などの熱源を検知すると、省電力の待機状態から復帰し録画を開始する仕組みですが、録画開始までに数秒のタイムラグが生じることがあります。そのため、録画された映像では対象者が既に通り過ぎていたり、後ろ姿しか記録されていないケースもあります。

② ソーラーパネルの特性を考慮する必要性

ソーラーパネルを搭載した防犯カメラは、日中の太陽光で充電した電力で昼夜動作します。そのため、設置場所は日照時間の長い南側など日当たりの良い場所が望ましく、天候や季節による日照不足では電力不足で動作しなくなることがあります。

③ 頻繁な検知で電力が不足する可能性

人通りの多い道路沿いにカメラを設置した場合、人や車が通過するたびにカメラが起動し、電力不足に陥るリスクがあります。敷地内や玄関周りなど、カメラが特定の範囲に反応するように設置場所や方向を調整する必要があります。

まとめ

これらの注意点を踏まえると、ソーラー・バッテリー電源の防犯カメラは常時電源タイプと同様の使い方には不向きかもしれません。しかし、電源工事ができない場所や電気が通っていない場所での防犯対策には一定程度有効です。それぞれのメリットとデメリットをよく理解し、適切な設置場所と使い方を検討しましょう。